手帳用のスタンプ、ラバースタンプにつづきクリアスタンプである。クリアスタンプは、透明な1枚のシートに複数の平べったいスタンプが吸着されていて、スタンプを、シートから1個ずつはずしてアクリル台に貼りつけて、紙におし、使い終わったらアクリル台からはずし、シートに戻して保管する。
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1枚のシートに複数のスタンプが含まれているし大型なので、ラバースタンプに比較すると割安とはいえ、これが、けっこうなお値段で、1シート1000円から2000円程度のものが多い。どうしたものかと思っていたところ、調べてみると、ダイソーの製品があることがわかった。2020年1月に登場して以来、大人気で、YouTubeでも姿をずいぶん目にすることができる。スタンプを使うためのアクリル台もあるので、試すのにうってつけと、ステイホーム中だが家から車で3分と近所のダイソーに見に行ってみることにした。
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10種類以上のスタンプシートを見て、好きな図柄を探したところ、切手のフレームの図柄があったので、それが含まれている郵便のシートを選んだ。家に急いで戻り、早速、手帳におした。スタンプインクはラバースタンプのときに手に入れた、ツキネコのバーサマジック・デュードロップである。インクが多くつきがちなので、ラバースタンプのときよりも心もち少なめにつける感じに、そして、おすときには、力を入れすぎないようにする。ラバースタンプとの違いを、試しおしして確かめることをオススメする。
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ラバースタンプをおすときのような弾力感がなく、押し心地を楽しむことはできないが、透明なので位置決めはしやすい。
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わたしは、切手の含まれている郵便のシートの他に、ケメックスやコーヒー挽きの図柄が含まれているコーヒー、旅行荷物のタグの図柄が含まれているトラベル、クラシックなフォントを、同じ文字が重複してもいいように2枚、計5枚のスタンプシートと、アクリル台の小2個、大(220円)を手に入れ、すべてを同じくダイソーの仕切りセクションファイルに収納した。
シートを1枚ずつ、切断して穴を開けたクリアファイルに入れ、6穴バインダーに閉じるという、簡単なDIYをして収納していらっしゃる方もいる。
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このダイソーのスタンプシートの中で人気があるシートは、小さな葉や花を組み合わせて輪を作ってあるリースの絵柄である。リースの中央に文字を入れたり、模様のある紙を丸く切って貼ったりといったアレンジにも使いやすい。ガーリーな絵柄なので、今回は購入しなかった。
全種類のシートの絵柄を見ると、全般的に、輪郭だけの線画を主とした大味のものだが、手帳の写真にあるような、陰影を含む繊細な線画の指差しの図柄もある。クリアスタンプ、しめて、おおよそ1000円、十分、楽しめる。
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クリアスタンプを気持ちよく使っていくためのあとかたづけは、ラバースタンプのときとやり方を変えた。以下は、ツキネコのバーサマジック・デュードロップのような水性のスタンプインクを使っている場合である。
クリアスタンプの材質にはアルコールを使用しない方が版面を痛めないということなので、化学的なことはわからず正しいのかどうかさだかではないが、ノンアルコールのウェットティッシュで使用後すぐ拭くと、おおよそ、きれいになるし版面の素材に優しそうである。携帯用の小型パックをダイソーで購入して使用した。
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細かい溝に入ったインクを取るために、1500円程度の「スタンプスクラバーパッド」という、凹凸のある布面をもった台が使われることもあるが、どこのサイトのショップでも、過去に扱っていた痕跡があるのみなので、あまり需要がないようである。
専用の道具の威力がどれほどかわからないけれど、ウエットティッシュで拭いた後、普通の掃除に使う、洗って繰り返し使えるマイクロファイバークロスに軽く押しつけてこすると、細かい溝に残ったインク汚れまでとることができた。
今回は掃除用に家にいるストックしてあったクロスを使用したが、ダイソーにも白色のシンプルな小型サイズのマイクロファイバークロスがある。ラバースタンプのときから使っている綿棒も、手入れにうってつけの片側が先のとがっているものがあって、使い勝手がいい。
繰り返し使うと、アクリル台とスタンプが吸着しづらくなってくる。その場合は、食器用洗剤で水洗いして乾かせば、吸着するようになる。
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クリアスタンプは、もともと木の台につけて売られているラバースタンプに比べると、レイアウトの自由度が高く、ひと手間かける感じで、クラフト性が高まる。大切なことをずっと忘れないための手帳に、クラフト性を持ち込み過ぎることは避けたいところだが、クリアスタンプは、これまで書いた程度の、簡単な収納と手入れのコツさえ把握しておけば、想像するよりシンプルに使用できるものであることがわかった。
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大型の図柄でも、ラバースタンプに比べ比較的低価格で手に入れられるし、収納もコンパクトである。曜日や日付など、フリーフォーマットの手帳を意識した実用的な図柄から、クラフト性が高いハイセンスな遊び性の高いものまで、幅広い種類の図柄のものが販売されているので、手帳の可能性が広がる。シニアのはじめての手帳用として一度、使ってみてはいかがだろうか。
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切手モチーフのエンボスパンチを手に入れた。パンチしてできた切手の中央の四角がエンボスになる。マステもパンチでぬいて貼った。切り抜いた紙を色つき背景紙の上に貼らなかったので写真では形が見にくくなってしまったのが残念だが、切手のワクワクが思い出されて、使うこともほとんどなくなったいまどきだから、いっそういとおしく思われて楽しい。
(2021.9.7) 手帳2021-13