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お花ブラッズ作りと『はなのすきなうし』

2021年10月26日

手帳とおはなブラッズとはなのすきなうし

お花ブラッズ(割ピン)をつくった。『はなのすきなうし』のために手帳も花いっぱいに。だんごより花!?


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最近新装オープンした梅田の阪神百貨店で古本フェアをしていて、クリーンな雰囲気の中で誰かに愛されたことのある本たちに出会うことができた。ふと、目について、『はなのすきなうし』を手に入れる本の1冊にくわえた。有名な絵本なので、ご存知の方も多いだろう。

『はなのすきなうし』
『はなのすきなうし』

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ところはスペイン。他の子牛はつっつきあっているのに、いつもひとり、静かに花のにおいをかいでいるのが好きな男の子の牛が、ふぇるじなんど。大きな強い牛に育っても、それは変わらない。ある日、くまんばちに刺されて暴れているところを偶然、闘牛を探している男たちに見られて、闘牛向きと勘違いされて、マドリッドの闘牛場に連れて行かれる。
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闘牛場で闘って英雄になることを期待されているのに、ふぇるじなんどは、ただすわって、見物の女の人たちのつけている花のにおいをかぐばかり。おこった闘牛士たちに追い立てられて、もとの牧場に連れ戻されてしまう。そして、また、しずかに、はなのにおいをかいで暮らす。物語の最後の言葉は、「とても、しあわせでした」である。
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途中、お母さんが、ふぇるじなんどを心配して、でも結局受け入れる場面があって、世間の期待に応えることを追いかけて不本意なことをする生き方ではなく、自ずと愛してしまうことを大切にするしあわせを祈る親の振る舞いが眩しい。闘牛場で華々しく闘うことが、みんなのあこがれの姿なのに、花が好きなふぇるじなんどを、それでいいと受け入れるのだ。


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以前によんだことがあるが、久しぶりに読んで、思いがけず老いのことを思った。闘牛場でできるだけ長く闘うことを選ぶ人がいる。現役最盛期の自分の姿を維持しようと闘う人だ。アンチエイジングなんて言葉もある。老いは世間からは疎まれることであり、闘って乗り越えなければならないものであるらしい。
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あたりを見回すと職場の同年輩は相変わらず血気盛んである。自分にとって最高の職業についていると自負し、同じ職場の人間は、自分と同じ心情で働いていると思っているのだろう。ワーキング・アイデンティティは人それぞれであることを許容してはくれない。ただ、こちらは歳を重ねて、仕事や人との距離のとり方の技が格段に上がっている。そして、見られる自分から解放されていて、闘牛場で見られることに喜びを見出すことはない。
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闘牛場で巧みに振る舞うことを要求され、こなしもするが、好んで花のにおいをかぐことを誰にも邪魔させはしない。
手帳に花を。花の好きな牛を思い描きながら、しあわせに暮らしていこう。


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花つながりで、お花のブラッズ(割りピン)つき花柄封筒を写真に収めた。ふりかけクラフトさんのYouTubeのいつもながらの魅力的な作例と、クリアな説明で、またしてもつい作ってしまったものである。

お花のブラッズ(割りピン)つき花柄封筒
お花のブラッズ(割りピン)つき花柄封筒
お花のブラッズ(割りピン)つき花柄封筒(開いたところ)
お花のブラッズ(割りピン)つき花柄封筒(開いたところ)

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裏表貼り合わせた2枚のデザペ(折り紙)から作ったもので、ブラッズにひもをつけてある。お花のブラッズは、ふりかけさんが考案されたもので、針金と厚紙によって、ブラッズをつくるため、アタマの厚紙の部分を工夫すれば、好みのものをつくることができる。アタマの部分をパンチで抜いた花にしてつくったのが、お花のブラッズである。
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ブラッズは、スクラップブッキングやジャンクジャーナル作りによく使われている。オリジナルなブラッズ作りは、楽しさを盛り上げてくれる。

(2021.10.26)  手帳2021-38

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あってい

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