高級色鉛筆120色セットを部屋で発掘。1本300円で未使用!高級多色色鉛筆は大人の憧れの象徴だ。
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ファーバーカステルのポリクロモス120色セットが片づけで出てきた。1本300円で定価36000円というところだけれど、たしか10年以上前に、新宿の世界堂で値引きされているのを、これはいいと、東京出張の土産にしたのだったと思う。今、アマゾンでは25000円で売られている。
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若い頃は、贅沢品を衝動買いすることがよくあった。そんな衝動買いの一つである。よくこんなもの、買ったなあと呆れるばかりだが、あらためてふたを開け、まばゆい色を目にすると、やはりうっとりしてしまい、メルカリに出そうなどという気持ちは失せてしまう。
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今どき、120色の色鉛筆は3000円も出せば買える。それでも、ファーバーカステル(ドイツ)のポリクロモスを持つことには意味があるだろうか。品質はお墨付きだ。芯の硬さは柔らか過ぎず硬すぎず。芯が太いため折れにくい。淡い色がしっかり塗れる。塗り重ねをたくさんできる。顔料の含有量が多いため、ガラス、木材、布にも描ける。色鉛筆の王道だと称する人もいる。
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より高価なサンフォード(アメリカ)のカリスマカラーや、カランダッシュ(スイス)のルミナンスは1本400円から500円であるが、カリスマカラーは柔らかいのが特徴、ルミナンスは硬めであり、それぞれ個性が際立っており、万人に扱いやすいのはポリクロモスだとされる。
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色鉛筆としての性能が優れていることは間違いないとしても、眺めているだけで使わないなら、意味がないのではないか。そういわれそうである。たしかにそうである。だが、あえていえば、それでも持っていることで心豊かになれるような気がするのだ。
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色鉛筆の多色セットは子どもなら少し年長さんの贅沢品である。さらに高級色鉛筆の多色セットは大人の贅沢品である。コンピュータで多色を操作できるのに、あえてモノで高品質な色鉛筆をもつことは、以前にも増して贅沢であり、心躍る体験になっている。それは、あえてモノの手帳を書くことにこだわってみる贅沢と似ているかもしれない。
(2021.10.14) 手帳2021-32