クリスマスタグを作った。荷札は西洋のもの。日本では、何を使っていたのか。そして、大正期の川口荷札は東洋一、米俵につけられた荷札のカラフルさ、消えてしまった鉄道荷札。
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紙物好きの定番、タグ。プレゼントに添えようと、クリスマスタグを作った。はじめてのタグ作り、sweet_crafting_mina さんのダウンロード素材を使った作り方のアイデアをYouTubeで教えていただいた。同じタグの素材を2枚プリントして、1枚はタグの中の絵柄を切り抜き、タグの絵柄の上に浮かせて貼り、立体的にする。大満足のできあがりだ。
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タグ、荷札は西洋のもの、日本ではどんな来歴があるのだろうか。紙の荷札が使われるまで、荷札木簡(もっかん)という、文字の書かれた細い木の板が使われていたという。紙の荷札がポピュラーになったのは、その後である。
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盛岡で、明治37年創業の川口荷札がドイツ製の荷札製造輪転機で日産13万枚の荷札を作り、大正期には、東洋一の規模だったとのことだ。
写真と解説が、東大の総合研究博物館の第1回特別展示にもとづいた出版物に掲載されている。1996年のことである。その「歴史の文字」という本のアーカイブをネットで見ることができた。
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「荷札は文字流通の最大のメディア」で、その印刷文字は、「記号として消費される文字」といった、記述が躍る。荷札ってすごいじゃないか。総合研究博物館といえば、TRON(トロン)の坂村 健さんである。デジタルとの関係は?
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なんと、大正期の荷札印刷の写真が掲載された本に、TRON(トロン)プロジェクトでの、古今東西のすべての文字を(文字として)取り扱えるようにすることについての取り組みについての章があるのだ。実現すれば、古文書の文章を普通に編集できるようになっていたかもしれない。
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文字に関することに限らず未来を描いたTRON(トロン)プロジェクトがたどった輝かしい道のりと悲しい運命については広く知られているところだ。技術畑にいなくても、日本人なら、その物語を知っておく価値はあるだろう。
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手帳に貼ったカラフルな荷札の画像は、米俵につけられていたもので、「愛米家(あいまいや)本舗」さんのサイトで公開してくださっているものだ。
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古い鉄道荷札の画像もおもしろいので貼った。1976年に宅急便が登場する以前は、鉄道駅の小荷物窓口に荷物を預けて鉄道で運んでもらうということが広く行われていて、そのときに荷物にくくりつけた荷札だそうだ。
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いわば日本のヴィンテージ素材を手帳に貼ったことになる。あまり、インスタではウケそうもない。手帳に貼るヴィンテージ素材、西洋のものが多いけれど、西洋の人自身の目には、どんな風に映っているのかな。
(2021.12.15) 手帳2021-64