なんちゃってシーリングスタンプ(封蝋)を作った。スタンプもワックスも使わない。中に好きなものを入れて。
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シーリングスタンプは、封筒に封をするために使われる。ワックスを温めてたらしておいて、上から金属製のスタンプをおしつけて、かたまるまで冷ます。第三者が開封できないようにすることと、スタンプがもつ独自の絵柄を型おしすることで、証明の意味をもたせるのが目的で生み出されたものだが、今は装飾としてだけ用いられている。
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歴史的には11世紀のヨーロッパの貴族が始めたものだ。ただし、現在に連なる郵便事業がヨーロッパで始まったのは16世紀で、紙の封筒が使われるようになったのは、そのころからなので、それまでは、便箋を畳んで直接、封蝋をしていた。
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普通は、専用のワックスとスタンプを使用するところを、グルーガンと、台所にあるシリコン樹脂コーティングの、いわゆるくっつかないアルミホイルをかぶせたスティックのり本体を使うのが、(スタンプを使わない)なんちゃってシーリングスタンプである。シリコン樹脂コーティングのクッキングシートの上にグルーをたらしておいて、その上に好きなものを置き、上からスティックをおしつけて、かたまるまで、そのままにしておく。
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グニュっとおしつけて、かためるのは、子どもも、喜んでいくつも作りそうである。従来から、色つきグルーを使って小物をつくるホビーはあったし、グルーガンのグルーに、専用のシーリングスタンプをおしてかためられることは紹介されてきたが、専用スタンプさえも使わないところが、この方法のミソである。
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シーリングスタンプは、ウェディングパーティーの招待状に使ったり、専用の道具を使ったりするのを見てきたので、手間のかかる、かしこまった特別なものという印象だったが、なんちゃってシーリングスタンプ作りをすることによって、仕組みは単純で、感覚的に楽しいものであることがわかった。シーリングスタンプは、以前に取り上げた玉紐とともに、手帳の仲間のジャンクジャーナルで多用される。手帳のおかげで、また新しい楽しい仕組みに出会えた。
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スタンプを使わない、なんちゃってシーリングスタンプは、たびたび登場していただいている、ふりかけクラフトさんが考案して、YouTubeで作り方を説明されているものである。色つきグルーではなく透明なグルーを使って、その上に小さなものを並べるという、ミニコラージュとでもいえるセンスのよい作例と、いつもながら明快な、手順と材料道具の説明に惹かれて、つい作りたくさせられてしまうのが困りものである。
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中に入れたのは、一つは、ふりかけさんの提供されている無料ダウンロード素材のプリントを切り抜いたもの、もう一つは、ミナペルホネンのマステの切り抜きである。
(2021.10.20) 手帳2021-35